週刊ポストはプロ野球の八百長事件で知名度を上げた

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週刊ポストの創刊は1969年8月で、今でも毎週月曜日に最新号を発行していますが、この週刊誌の存在が多くの人に認識されるきっかけとなったのが、今日も日本のプロ野球の歴史上最悪の不祥事といわれ続けている「黒い霧事件」です。

1969年のシーズンの終わり頃、黒い霧事件の端緒となる西鉄ライオンズの選手の八百長疑惑が新聞で報道された頃、創刊間もない週刊ポストも暴力団関係者がからむ野球賭博の実態についての取材を始めており、記事の中で実名をあげたあるプロ野球選手が八百長に関与していた証拠をつかむために、永久追放処分となって行方をくらましていた元西鉄選手をさがしていました。

1970年3月までにポストの記者は元西鉄選手の所在をつかむことに成功し、4月10日号と4月17日号の2週にわたって紙面にインタビューを掲載しました。自分自身を含む複数の現役選手の八百長関与に言及したインタビューは大きな反響を呼びました。

野球バット

疑惑の追及はこの週刊誌の報道があった後も続き、最終的には刑事事件に発展し、多くの処分者がでました。一方、創刊したばかりでありながら黒い霧事件において追及の最前線にたった週刊ポストは、その後も大相撲の八百長疑惑など多くのスクープ記事を世に出し、1988年頃に実売部数で首位となりました。